AWS導入事例 物理サーバーのEOSLを機にAWSへの移行を計画
導入支援を受けてプロジェクトを完遂し、社内でのスキルトランスファーも進行

  • 株式会社フジトランス コーポレーション様
  • 倉庫・運輸
株式会社フジトランス コーポレーション

導入効果

  • 2回のハンズオンを通じてAWS環境構築とWebアプリケーション開発の基本を習得
  • 社内でのスキルトランスファーを図りながら移行作業もスムーズに完遂
  • 今後もAWSを活用して開発を進めるためのノウハウや環境を獲得

導入背景

1952年9月に名古屋港で創業したフジトランス コーポレーションは、港湾運送/内航海運/国際物流などの事業を展開するグローバルな総合物流企業だ。現在では、二酸化炭素を削減するカーボンニュートラルや、トラックなどでの貨物輸送を環境負荷の小さい船舶に転換するモーダルシフトに注力している。特にモーダルシフトは労働力不足を解決するための取り組みでもあり、同社は既存のビジネスモデルにとらわれることなく、新しい挑戦をし続けている。

2019年9月、同社では、オンプレミス環境の物理サーバーが4年後にEOSLを迎えていた。同社はこれを機に、物理サーバー上で稼働している80台の仮想サーバーをアマゾンウェブサービス(AWS)に移行することを計画し、自社で作業を進めることを決定した。一方、社内にはAWSに関するノウハウが蓄積されていなかった。そこで同社が採用したのが、TOKAIコミュニケーションズの提供する内製化支援サービスとAWSマイグレーションサービスだった。

株式会社フジトランス コーポレーション
情報システム部 システム開発課 課長
大畑 政浩 氏
株式会社フジトランス コーポレーション
情報システム部 システム開発課 主事
濱田 繁治 氏
株式会社フジトランス コーポレーション
情報システム部 システム開発課 主事
泉 智恵 氏
株式会社フジトランス コーポレーション
情報システム部 システム開発課 主任
吉井 康人 氏

課題

AWSの知見を獲得し移行をスムーズに進めたい

2019年9月、フジトランス コーポレーションでは、4年後にオンプレミス環境の物理サーバーがEOSLを迎えていた。物理サーバー上では80台の仮想サーバーが稼働していたが、これらの移行先として同社が選択したのがAWSだった。その理由について、情報システム部 システム開発課 主事の濱田繁治氏は、次のように説明する。

「情報システム部としては、サーバーを含む物理的な機器類の管理負荷を下げたいという思いがありました。そこで既存のオンプレミス環境をクラウドに移行することを計画したのです。移行先のクラウドサービスとしてAWSを選択したのは、やはり市場シェアが最も大きかったからです。インターネット上には豊富な情報やユーザコミュニティもありました。将来的な内製化を考えた時に、自社で調査・検証を行える環境が充実していたことも大きなメリットでした」(濱田氏)

情報システム部では、システム開発について基本的に内製で進める方針としているが、一方でAWSとの関わりはほとんどなかった。この点について、情報システム部 システム開発課 課長の大畑政浩氏は、次のように説明する。

「2013年にシステム開発をお願いしたITベンダーにシステム基盤としてAWSを提案されたことで、当社は初めてAWSを導入しました。そのシステムは顧客と在庫情報を共有するための仕組みだったので、クラウドなら環境構築がしやすいというのがAWS採用の理由です。ただし、導入後の運用もITベンダーに委託していたため、AWSについて社内にノウハウや知識がほとんど蓄積されていない状況でした」(大畑氏)

そこでAWSの知見獲得とスムーズな移行作業を支援していただくITパートナー企業として同社が選定したのが、TOKAIコミュニケーションズだった。

解決策

2回のハンズオンを通じて環境構築と開発ノウハウを習得

ITパートナー企業を選定するにあたり、同社はAWSのベンダー紹介サイトなどを参照して3~4社のAWSベンダーをピックアップした。そして来社を依頼し、対面で話しをしたという。

「その時に皆さんにお伝えしたのは、オンプレミス環境をAWSに移行したいということと、今後はAWS上でのシステム開発に取り組んでいきたいということです。これらの要件に対してどのようなフォローアップをしていただけるのかを伺いました。その中でTOKAIコミュニケーションズは常に私たち目線で丁寧かつ真摯に対応してくださいました。2023年10月には、AWSパートナープログラムの最上位レベルであるAWSプレミアティアサービスパートナーにも昇格されています。対面での印象、実力共に一番優れていたのが、TOKAIコミュニケーションズでした」(濱田氏)

こうしてTOKAIコミュニケーションズをITパートナーとして選定した後、同社は詳しい要件を伝えた。

「AWS環境の構築とWebアプリケーションの開発を自社で行うために、ハンズオンを実施してほしいと依頼しました。最終的に導入したのが内製化支援サービスでした」(濱田氏)

内製化支援サービスは、TOKAIコミュニケーションズの長年にわたるAWSの活用実績をベースに、ユーザ企業に伴走しながら内製化を支援するサービスだ。具体的には、ユーザ企業のプロジェクトメンバーとハンズオンや定例会議を実施してスキルトランスファーを行う。将来的にユーザ企業自身で様々なプロジェクトを計画・実行し、スピーディーに業務を進められるようになることを目標とした支援サービスだ。
同社では大畑氏と濱田氏を含む6~7名のメンバーが、2019年10~11月にステップ1となるAWSの基礎やPoC用環境の構築に関するハンズオンを受講した。

「計3回のオンサイトによるミーティングとハンズオンで、PoC環境に社内のいくつかのサーバーを構築・移行する操作を体験するものです。さらに1年後の2020年10月にはステップ2としてWebアプリケーション構築に関するハンズオンを受講しました。それまで紙とExcelベースで行っていた入出庫管理をシステム化する前提で、AWS上でのアプリケーション開発のノウハウを学びました。特にステップ2では、具体的なシステムを開発することを目的として、ハンズオンで得た知識をベースに自分たちで作業しながら、都度TOKAIコミュニケーションズにアドバイスをいただくという形で進めました。非常に効果的でかつ効率的だったと思います」(濱田氏)

導入効果

社内でのスキルトランスファーも進行

その後、同社は2022年4月、物理サーバーがEOSLを迎える時期をターゲットにAWSへの移行プロジェクトに着手、2024年1月に全ての移行作業を完了した。この時に採用したのが、AWSへの移行を包括的に支援するAWSマイグレーションサービスだった。
移行プロジェクトにはハンズオンを受けていないメンバーも参画したが、分からないことや不明な点は濱田氏や大畑氏に聞きながら、あるいはTOKAIコミュニケーションズに聞きながら作業を進めることができたという。この点について、情報システム部 システム開発課 主事の泉智恵氏は、次のように振り返る。

「私はプロジェクト開始1年後の2023年4月から参画しましたが、AWSに対する知見は全くありませんでした。社内で手順書は作成されていましたが、そこに書かれている言葉がそもそも分からなかったのです。そういう時は濱田や大畑に一つ一つ聞きながら、作業を進めました。ただ手順書通りに進めても、うまくいかないことが出てきました。その際にも濱田に質問して具体的なアドバイスをもらい、それで再度試してみてうまくいったらOK、それでも解決しない場合には、Web会議でTOKAIコミュニケーションズに問い合わせをして解決する、というフローができていました。TOKAIコミュニケーションズに伴走していただいたおかげで、社内でのスキルトランスファーを図りながら、プロジェクトもスムーズに進めることができたと思います」(泉氏)

同じく移行プロジェクトに途中から参加した情報システム部システム開発課 主任の吉井康人氏も、次のように続ける。

「私もAWSについてよく知らなかったので、初めに参考書を1冊買って、一通りの知識を学びました。その際に、AWSは有名なソーシャルゲームの基盤にもなっていることを知り、改めてAWSの実力や世の中への浸透度を実感した次第です。移行作業は手順書に沿って進めましたが、移行対象の物理サーバーの中にはOSのバージョンが古く、WindowsUpdateやパッチの適用が必要なものがありました。どうすればいいのか分からない作業もありましたが、そんな時はTOKAIコミュニケーションズに質問させていただきました。これにより、分からないことが出てきた時にも安心して着実に作業を進めることができたと思います」(吉井氏)

今後の展望

10本のWebアプリを内製化
今後も心強いサポートに期待

2回のハンズオン受講後、同社は4年の間に、入出庫管理・作業日報・営業支援・倉庫管理など約10本のWebアプリケーションをAWS上で開発した。

「オンプレミス環境には、まだ約40台の仮想サーバーが残っています。2~3年後を目途に、これらもAWSへの移行を検討しています。これが終われば、業務系サーバーのクラウド化が全て完了します。現在では何かシステムを構築する際にはAWSが基本になっています」(濱田氏)

「今回の内製化支援サービス導入時から、AWSアカウントの窓口もTOKAIコミュニケーションズに切り替えました。その後はAWS運用管理サービスも利用を開始しました。まさに内製化からAWS移行、運用までをオールインワンでご支援いただいている形です。これからも心強いパートナー企業としてのサポートを期待しています」(大畑氏)

ネットワーク構成図
  • 本導入事例の内容は制作時(2025年3月)のものであり、変更されている可能性があることをご了承ください。
  • その他記載されている会社名、製品名、サービス名、ロゴ等は各社の商標または登録商標です。

Company Profile

株式会社フジトランス コーポレーション

設立
1952年9月
所在地
愛知県名古屋市
事業内容
港湾運送事業、内航海運業、貨物利用運送事業、航空運送代理店業、通関業、倉庫業、梱包事業、海上運送業 他
URL
https://www.fujitrans.co.jp/ 新規ウィンドウで開く
株式会社フジトランス コーポレーション

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