プライベートネットワークをクラウド上で構築しよう！クラウドのメリットとAmazon VPCについて解説

貴社では、社内ネットワークをオンプレミス環境で構築していませんか？社内ネットワークのクラウド化によるメリットは大きいものです。今回の記事では、プライベートネットワークをクラウド上で構築するメリットを紹介していくとともに、AWSが提供している「Amazon VPC」というサービスについて解説していきます。

プライベートネットワークとは
- プライベートネットワークとは？
- プライベートネットワークを利用する場面
プライベートネットワークをクラウド上で構築しよう
- クラウド上でプライベートネットワークを構築するメリット
AWS上でのプライベートネットワーク構築を実現する「Amazon VPC」
- Amazon VPCとは？
- Amazon VPCの利用を検討しているならTOKAIコミュニケーションズにご相談を
まとめ

プライベートネットワークとは

まずは、そもそもプライベートネットワークとは何か、というところから確認していきましょう。

プライベートネットワークとは？

プライベートネットワークとは、プライベートIPアドレスで構成された閉鎖的なネットワークのことです。同じプライベートネットワーク内ならアクセスできるものの、別のプライベートネットワークからはアクセスできないという特徴があります。また、プライベートネットワークと対をなす概念として、「パブリックネットワーク」があります。これは、グローバル（パブリック）IPアドレスで構築されたネットワークのことで、インターネットもこれにあたります。パブリックネットワークは、プライベートネットワークと異なり、接続しているすべての人が相互にやりとりできるという特徴を持っています。

なお、グローバルIPアドレスとは、インターネットに接続されているコンピューターすべてに一意に割り当てられたIPアドレスのことです。一方、プライベートIPアドレスは、あくまでプライベートネットワーク間でのみ一意であり、別のネットワークであれば重複が許されるという違いがあります。

プライベートネットワークを利用する場面

プライベートネットワークの最たる例として挙げられるのが、会社の社内ネットワークです。多くの企業が、会社で利用している業務システムに対して、社内ネットワークからしかアクセスできないように設定しています。これは、社内用のプライベートネットワークを構築することで実現しているのです。

また、プライベートネットワークに関連する言葉として知っておきたいのが、「LAN」と「WAN」です。限定エリアでのネットワークをLAN（Local Area Network）と呼び、世界中につながるネットワークをWAN（Wide Area Network）と呼びます。一般的に会社の建物内はLANでつながっており、複数の場所に拠点がある場合は、拠点間のネットワークはWANを介しています。なお、LANには有線LANと無線LANの2種類があります。有線LAN はLANケーブルなどをネットワーク機器につないでネットワークに接続するのに対し、無線LAN はWi-Fiなどの電波を介してネットワークに接続します。WANは、離れた場所とつながるためのネットワークのことを指す言葉で、企業が離れた事業者間のLANをつなぐものだけではなく、私たちが普段利用しているインターネット回線を通じたネットワークも、WANと呼びます。

プライベートネットワークをクラウド上で構築しよう

ここまで、プライベートネットワークに関する基礎知識を紹介してきました。続いて、プライベートネットワークのクラウド化について解説していきます。プライベートネットワークをクラウド上で構築することには、さまざまなメリットがあります。

クラウド上でプライベートネットワークを構築するメリット

ここからは、プライベートネットワークをクラウド上で構築する3つのメリットを紹介します。

メリット1：イニシャルコストを抑えられる

1つ目は、イニシャルコストを抑えられる点です。プライベートネットワーク構築に際しては、サーバーの調達だけではなく回線、ロードバランサーなども必要になります。金銭的なコストに加えて、初期設定にも時間がかかります。クラウドなら、あらかじめ設備が用意されているため、契約後すぐに利用開始できます。

メリット2：スケーラビリティがあり、柔軟に対応できる

2つ目のメリットは、スケーラビリティがある点です。スケーリングが簡単でユーザーの増減に応じて適切なスケールの縮小・拡大がすぐにできるので、利用状況に応じて最適な判断をスピーディに下せます。また、基本的にクラウドサービスは従量課金制となっているため、ランニングコストも必要最低限に抑えることができます。

メリット3：詳細なコントロール設定ができるため、セキュリティも安心

クラウドで心配されがちなセキュリティ面ですが、プライベートクラウドならセキュリティ設定も詳細に設定できます。企業のポリシーに合わせたセキュリティコントロールを実現できるので、個人情報や機密情報を扱う場合でも、安心して利用できます。これが3つ目のメリットです。

AWS上でのプライベートネットワーク構築を実現する「Amazon VPC」

AWS上でプライベートネットワークを構築する際には「Amazon VPC」が役に立ちます。ここからは、Amazon VPCについて解説していきます。

Amazon VPCとは？

「Amazon VPC」は、AWSが提供しているサービスの1つで、AWS上での仮想プライベートクラウド環境構築をサポートしてくれるサービスです。通常、ネットワーク環境の構築には時間的にも金銭的にも相応のコストがかかります。しかしAmazon VPCを使えば、簡単な設定をするだけで数分足らずでネットワーク環境を構築できます。また、サブネットやルーティングなどを細かく設定できるため、自社のセキュリティポリシーに合わせた構成を実現できる点もAmazon VPCの強みです。

なお、Amazon VPCについては、以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方は、あわせてご一読ください。

AWS活用法 | AWS上にセキュアなプライベートネットワークを構築できる「Amazon VPC」とは

Amazon VPCの利用を検討しているならTOKAIコミュニケーションズにご相談を

TOKAIコミュニケーションズでは、AWS上のネットワーク設計をサポートする「ネットワークコンサルティングサービス」を提供しています。VPCを利用する場合、サブネット設計やコンポーネントの配置などを考える必要があり、専門的な知識を要します。本サービスでは、お客様の要望に応じて提供実績の豊富な当社が、お客様に最適なネットワーク構成を提案しています。東京・大阪の両接続ポイントでのサイト冗長や、AWS Transit Gatewayを導入した拡張性の高いマルチVPC環境の構築などにも対応しています。AWS上でシステムを構築したいと考えているものの、AWSの知識がないという企業や、セキュリティ面で万全の対策を講じるために、ネットワーク専門家からアドバイスがほしいという企業におすすめのサービスです。

なお、当社のネットワークコンサルティングサービスについて詳しく知りたい方は、以下のページをご参照ください。

ネットワークコンサルティングサービス | TOKAIコミュニケーションズ AWSソリューション